📖 オリジナル教材①話すための教材づくり
日本語ピクニックのレッスンでは、さまざまなトピックについて、自分の考えを自分の言葉で話せるようになってほしいと考えています。
アウトプットは、言語上達に欠かせない要素のひとつです。そしてそれは、レッスンの中でこそ育つものだと思っています。
とはいえ、アウトプットにフォーカスしたレッスンを準備するのは、簡単ではありません。
レベルに合った文章を探すこと。
旬の話題を見つけること。
議論が広がる問いを考えること。
毎回ゼロから準備していると、レッスン時間以上に時間がかかってしまうこともあるのではないでしょうか。
こうした先生たちの負担を少しでも軽くして、学校全体で高品質な教材を使用できるよう、日本語ピクニックではオリジナルの教材を作っています。
教材の構成
実際の教材を以下のリンクよりご覧ください。
「40歳以上の客は入れない居酒屋」
教材は授業の流れを意識して、次のような構成になっています。
タイトル
本文
本文(ふりがな付き)
確認しよう(内容理解の問い)
話そう・聞こう(意見を話し合うための問い)
今週の単語(語彙リスト)
今週の表現・文法(重要な表現/文法)
この順番で進めることで、理解 → 整理 → ディスカッションという流れが自然に作れるようにしています。
予習では文章を読み、語彙を確認してきてもらう。
レッスンでは内容を整理し、問いを通して意見を広げる。
準備の段階で記事探しからすべてを組み立てなくても、「このテーマをどう展開するか」に意識を向けられるような構成です。
テーマの選び方
扱うテーマは、IT、日本文化、サブカルチャー、ビジネス、話題のニュースなど。忙しい社会人が「読んでみたい」と思える内容でありながら、議論が広がりやすいテーマを選んでいます。
たとえば、
「話し相手はAI」(AIは高齢者の孤独を支えられるのか)
「抹茶ブーム」(伝統文化が世界で広がることの光と影)
「サンリオと任天堂の株主総会」(企業理念と株主との対話のあり方について)
といったテーマを扱ってきました。
ジャンルはさまざまですが、共通しているのは立場によって見え方が変わる問いを含んでいることです。
この教材を使うことで、生徒さんには少しずつ変化が見られます。
自分の考えを話すための土台ができ、理由を述べたり、例を挙げたりと、話し方の幅が広がっていきます。日常的な話題だけでなく、社会的な語彙や表現も自然と増えていきます。
先生にとっても、ディスカッション授業を組み立てやすくなり、予習から授業までの流れを整えやすくなります。レベルに応じて問いを調整しやすく、準備の負担も軽くなります。
私たちが大切にしていること
そして、ディスカッションを中心としたクラスづくりにおいて、私たちがもうひとつ大切にしていることがあります。
それは、扱う記事の内容です。
差別を助長する表現になっていないか。
特定の思想を一方的に押し付ける内容になっていないか。
過度に刺激的で、学習の場にふさわしくないものになっていないか。
こうした点については、教材を選ぶ段階から丁寧に確認しています。
ディスカッションは、意見の違いがあってこそ成り立つ活動です。
だからこそ、安心して発言できる環境が整っていることが欠かせません。
安心して意見を交わせる空間であることを日本語ピクニックではクラスづくりの土台にしています。
次回は、オリジナル教材のひとつを例に取り、実際の授業でどのように活用しているのかをご紹介します。みなさんの授業設計のヒントになればうれしいです。
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